2012年8月24-26日(金-日) Minimal Fluid


ミニマルという言葉は1960年代のニューヨークヒプノティックスクールと呼ばれた学校での実験音楽の形式として表出した。
そのスタイルはconsonant harmony ( 子音調和 )、steady pulse ( 安定したパルス 、あるいはドローン)、停滞か徐々の変形、常套的な反復、プロセス上に生まれるズレを伴う変化などだが、アメリカにおける初期ミニマリズムと90年代以後のエレクトロニックダンスミュージックとの類似点は想像以上のものがある。
アシッド、ミニマルテクノ、アンビエント、最近ではミニマルダブ、ダークアンビエントなどなど。
抽象表現主義の反発として表出したミニマリズムは、モダニズムが最も凝縮された表現方法と言えるのかもしれない。
現在のミニマリストたちのシステムミュージックはイコール、ノート型パソコンをもとに作り出したラップトップ( laptop/膝の上)ミュージックやDTM、あるいはTB-303、TR-909などのハードシンセ、CubaseやPerformer、Logicなどのハードディスクレコーダー、Native Instruments Reaktorのようなパソコン上に仮想スタジオを駆使して生まれてくるものだが、リアルタイムオーディオ処理などがライブ時でも可能になったいま、エレクトロニックミニマリストたちのクールでスマートな音楽は、音楽が最終的に行き着く最も美しいフォルムを持つものともいえるだろう。
( 阿木 譲 )

24 (fri) 19:00-23:00 2000yen(inc 1drink)
LIVE:
hitoshires

京都を拠点に活動する音楽家。「デジタルな音信号の中にある孤独と慰め」をテーマに楽曲を作成する。フランスのアンビエントレーベル taalem より作品のリリースを行っている

Yuki Aoe

Sound Creator / Live Player
音によるさまざまな表現をメディアに発表
Roland 社主催のコンテストではインストゥルメントの楽曲としては初の賞を受賞 関西国際空港で自身の楽曲が流れる事になる 2003 年にエレクトロニクス作品として「SOUNDS FROM JAPAN」をロンドン市内限定で販売 レーベルのコンピレーションアルバムにも楽曲を提供しながら現在はライヴをメインに活動している イヴェント -:concep:- 主催

Nuearz

Boards of Canada、Gescom(オウテカの別名義プロジェクト)、Graham Massey(808ステイト)等のアルバムリリースで知られ、IDMに多大な影響を与えてきた英国マンチェスターのレーベルSkam Recordsに所属する日本人初のアーティストNuearz。すでにSkamから2枚のCDをリリースしている。非常にミステリアスなアーティストで詳細はまだ明らかにされていないが、Skamの未来を担うアーティストの1人と言われ今後の動向が注目されている。その作風はあらゆる音楽スタイルを単一の構成要素に分解し非線形な音響空間に再構築するもので、これまでに聴かれたことのない唯一無二のものといわれている。NEU ARZは、このNuearzの変名プロジェクトで、よりエモーショナルな音楽を追及している。

ieva

1978年に生まれ。
フランスのサウンド&ビデオアーチスト。
音楽のインターフェース上の数学、認知科学および研究の中で練習した後に、彼は、ievaの名前の下の音のまわりのプロジェクトを展開し、想像上の旅行あるいは短編小説のような音楽を作曲し始める。
3年前、マルチ階層状のフィールドレコーディングした音源を使用して、マルチキャスト(4つ以上のスピーカー)を使い、我々の想像力をかき立てる音による映画の様なサウンドを構築する。
さらに、彼はいくつかの実験のフィルムを制作する。
2011に、台北、マニラのWSKフェスティバルに2つのマルチメディア装置を制作。
東アジアでキュレーターとしてダンサー、作曲家、ビデオアーティスト、建築家等とも活動した。

DJ:
AGI Yuzuru ( 阿木 譲 )

評論家 / 編集者 / プロデューサー
1976年に「ロックマガジン」を創刊する。「ロックは掃除機、ロックはスポンジ」というコンセプトが理解されることなく、その後に発行された「EGO」でロックへの決別を表明する。
そして1990年にアシッドハウス等について書かれた「E」以降はエレクトロニックミュージックに傾倒し、1999年に発行された「Infra」、「Bit」ではフューチャージャズ、クラブジャズ、ジャズに傾倒する。
現在、紙媒体での露出はないが、自身のレーベル「remodel」より関西若手エレクトロニックミュージシャンを主に置いた「a sign」、3/9のオープニングイベントで壮絶なサウンドスケープをうみ出したことも記憶に新しいSvrecaが主宰するスペインのレーベル「Semantica」の未発表音源を集めた「PROLOGUE : SEMANTICA RECORDS COMPILATION」をリリースし、今後はMomus、そして氏が1978年に創立した日本初のインディーレーベル「Vanity」の再発が控えており、今なお先端音楽を追い求め、発表し続けている。
氏の姿勢として一貫しているものは、絶えず新しい音楽を求め、モダンであろうとすることだろう。
運動体である音楽を遡って見た時に、氏が紹介 / プロデュースしてきた音楽が物事の本質、音楽の潮流を外れることなく、リードし続けてきたということは驚くほかない。
百聞は一見に如かず!一度阿木氏によるブリコラージュを体感してみよ!
その言葉がリアルに響き、あなたにとって一つの道標となるだろう!

MFでの阿木譲のDJイングとBGMはドイツのDial、Unoikiをメインに使用します。

Dial Records / Berlin, Germany
http://www.dial-rec.de/

Email /
dial @ dial-rec.de
Dial Records is focusing on electronic and techno music in particular. It was founded 1999 in Hamburg, Germany by Lawrence and Carsten Jost. The released 12inches and albums are by artists such as Lawrence, Carsten Jost, Pantha du Prince, Efdemin, Pawel, John Roberts, Pigon and others.
http://www.residentadvisor.net/record-label.aspx?id=823

Lawrence – Creator (Final Call)

Efdemin – There Will Be Singing (Efdemin S Future Edit)
http://www.youtube.com/watch?v=WA-0tPCVz5w

Dreams Of Plush / Phantom Ghost
by Sandra Trostel
https://vimeo.com/44642487

UNOKI
http://www.unoiki.net/

25 (sat) 17:30-23:00 2000yen(inc 1drink)
LIVE:
NASAA

音素材を大胆に加工編集/再構築し IDM からブレイクビーツ 尖端でのグリッチまでを横断したスタイルの音響作品を発表し注目を集め始めている
常に新しい方法論を提示する実験性の高いライブには定評がある

hideo nakasako

FUNK&SOUL MUSIC を愛するトラックメーカー / ベーシスト / フォトグラファー
色々なバンドでベースを弾く一方 2010 年頃からバンドとは違う [ 一人で作り上げる世界 ] に惹かれラップトップ シンセ サンプラーなどを使い Techno House HipHop Ambient など様々な要素を持った電子音楽を作り始める

Yusaku Harada

1987 年、大阪に生まれる ラジオがきっかけで音楽にのめり込み学生時代のバンド活動を経てレコーディングスタジオに学びにいく エンジニアとして関西の若手バンドから信頼を受けスタジオの繋がりで半野喜弘氏のレコーディングとマスタリング等に参加 現在もフクダスタジオでスタッフとして働きエンジニアの勉強で得た幅広い音楽性と分析力によって好き勝手に音楽を製作中 2012年8月1日に1st EP [ A ] をネットレーベル[ on sunday recording ]からリリース。

kazuto yokokura

大阪在住のエレクトロニクス・ミュージシャン
空間構築・イメージ喚起・その他が可能な電子音楽~電子音響作品を志向している
基本的にアンビエント寄りのサウンドである

Fumiaki Nagasawa

大阪在住のトラックメーカ
グリッチ ポストグリッチ的 硬質なサウンドとブレイクビーツ LA ビート系の変則的なビートを融合させる

Pineart

Akamatsu によるソロユニット。メランコリックでありながら、不穏なコード感は現代的にアップデートされたプログレッシヴロックと言えよう。

Masaru Saito

(Different10, Parusmusic, Bamboo)
1990 年代より音楽を制作開始 影響を受けた音楽は ymo 808state, the orb, basic channel snd lusine など
神戸・大阪でイベント Bamboo を主宰する
2010 年末からレーベル Different10、Parusmusic をスタート

26 (sun) 17:00-23:00 2000yen(inc 1drink)
LIVE:
death flamingo into the memai

2011年結成、高田鈴太郎と井ノ上祐太による音楽ユニット。
結成以前、井上さんはサマソニに出たりハードコアの大御所と共演したりし、高田さんは轟音を垂れ流したり電子音楽に傾向した末、どういう理由かフォークを基盤にノイズとアナログシンセサイザーを使って小宇宙を繰り出す事になった2人組。
持ち前のハードコア魂とドイツ的クールさで禁欲的に活動中。

Unyo303

安並 美杉 (Misugi Yasunami)
@ Unyo303大阪市在住 , Japan
2007年の「シンセサイザーフェスタ大阪」にて、モジュラーシンセサイザーのみによる、即興演奏をおこなう。
過去ではなく、現代のモジュラーシンセサイザーの表現を模索しつつ、2007年以降、多数のライブに出演。
PCやMIDI機器を一切使わず、モジュラーシンセサイザーだけによる即興演奏は、五線譜と時間軸の概念から飛び出したサウンド放ち、聴く人を不思議なシンセサイザーサウンドの世界へ誘っている。
また、ソロワークの他に様々なアーティストとのコラボレートでも活動。大阪を拠点に活動中。

doopiio

大阪と京都在住の 2 人組
音源制作やライブの他 音と映像を主体としたインタラクティブ作品を制作する名義として 2011 年より活動を開始する LA ビートや先端のビートを Noize Chill IDM といった Electronica なサウンドと織り交ぜる

ima

1987年生、京都府在住の電子音楽家。
Max/MSPを使用し『水彩絵具をぶちまけたような自由に歌う電子音』を
テーマに緻密に計算されたIDMを展開。

Akira Imachi

Composer / Producer / Guitarist
ギタリストとして活動を始めるが、しだいに演奏者としての作曲に限界を感じ始めソロでの制作に移行していく。
現在はDub TechにフォーカスしたYabuzch名義での制作をメインに活動している。

∠yuLLiPPe

平成 5 年生 18 歳 DTM を始めると同時に電子音楽に興味を持ちエレクトロを中心に楽曲製作を始める バンドや弾き語りで活動していたこともありロックやレイブなど幅広いジャンルから影響を受けている 去年 10 月には少年カミカゼのライブにサポートマニュピレーターとして参加 そのルックスから想像がつかないサウンドはどこか個性的で これから目が離せない DTM 少女

takanori

1990年生まれで、大阪在住。
2012年4月からPCで曲を作り始める。
ポストロック、エレクトロニカ等に影響を受けた楽曲を制作しながらも、どう自分のフィルターを通し表現するか模索している。

sleepland

sleeplandは米村研吾のソロプロジェクト。
複数のバンド活動と並行し2011年より音源を制作、公開している。
2012年2月Somehow Recordings傘下のTwistedTreeLineより1st e.p.をリリース。
音の響きとメロディの狭間で、エレキギターを中心としたアンビエント、ドローンを展開中。

Visual:
イケグチタカヨシ(haconiwa)

2004年よりVJとしての活動をはじめる。
VJとしてあらゆるジャンルのイベントに出演する傍ら、ファッションショーや舞台、展示、ショップの店頭映像なども手がける。
(過去の共演アーティスト)
rei harakami, momus, dave angel, suburban knight, sin bad, ken ishii, de de mouse, daishi dance, dj kyoko, 沖野 好洋, mcat, 掟 ポルシェ, 田中 知之(fpm), 夏目 ナナ

Paravora
ハシモトシンゴ(paravora)

大阪を拠点とし、映像の発信=受信する事を目的に2004年より活動を開始。
枠内の表現だけに捕らわれない空間演出を提案する傍ら、
自治会の上映会から子供向けのワークショップなど幅広く活動する
主な作品、活動としては
2007年、OOIOO/OOHOHOO-OOIOO MUSIC VIDEOS’99~’07のEYE(BOREDOMS)MIXでのCG制作。
2009年、劇団子供鉅人公演「IN THE BLACK」の映像演出。
2010年、柴田剛監督作品 映画「堀川中立売」のCG制作。
2011年には、大阪の寺田町にて地域で興すフェス「ateler teradacho fes 2011」の主催。
大阪、西本町Wag Art Cubeで行われた「OVERDUE exhibition」映像展示など、積極的に活動を広げる。
2012年、維新派「夕顔のはなしろきゆふぐれ」の宣伝映像を制作。イケグチタカヨシと共にnu thingsにて[ translation ]を主宰し、映像と音の新たな可能性を探る。
photo by:© T. MIYAMOTO / OVERDUE

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